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大千興業のよもやま話~第10回~

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皆さんこんにちは!
株式会社大千興業、更新担当の中西です。

 

 

~庭園の広がりについて~

ということで、外構工事の現場から見た庭園デザインの多様性と、それを支える設計思想や背景を深く掘り下げていきます♪

 

暮らしを映す庭のかたちとその背景を深掘りする

住宅の外構工事において、「庭」という空間の役割は、今や単なる景観や装飾を超えた価値を持ち始めています。
かつての庭園は「見て楽しむ」ことが主であり、日本庭園や洋風ガーデンなど、その様式に大きな枠が存在していました。しかし現代では、住まい方や家族構成、趣味、気候、敷地条件など、あらゆる要素が絡み合い、“庭は一つとして同じものがない”という時代を迎えています。


庭園=「余白」から「機能空間」へと変わる役割

かつて庭とは、家の“余白”として設けられる静的な空間でした。しかし、現代の外構において庭は、以下のような積極的な役割を持ち始めています。

  • 子どもの遊び場

  • 家族や友人とのアウトドア空間

  • ガーデニングや家庭菜園の場

  • ペットとのふれあいスペース

  • テレワークの合間に心を整える場

  • 雨水を浸透させるエコスペース(透水舗装・ビオトープ)

つまり現代の庭は、「住む人の暮らし方そのもの」を反映しながら形成される、“生きた外部空間”へと進化しているのです。


外構における庭園デザインの主なスタイルとその多様性

以下では、近年特に多く見られる庭園デザインのスタイルを、目的や構成要素ごとに分類して紹介します。

1. ナチュラルガーデン(自然派庭園)

植物の自然な配置や素材感を大切にし、四季折々の草花が自由に咲き乱れる庭。人工的な構造物を最小限にし、自然との共生を感じられる空間です。

  • 主な特徴:雑木、下草、ウッドチップ、石畳など

  • 利点:手入れも自然に任せることで「育てる庭」になる

  • 向いている方:ガーデニングが趣味の人、小さな森のような空間が好きな人

2. モダンガーデン(都会的・直線的)

コンクリート・タイル・ガラスなどを使い、シャープでシンプルなデザインを基調とした庭。建物のデザインと統一感をもたせることで、洗練された住空間全体の印象を高めます。

  • 主な特徴:直線構成、モノトーン色調、低木・シンボルツリー

  • 利点:維持管理がしやすく、視覚的にすっきりと整う

  • 向いている方:デザイン性を重視したい方、共働きで手入れに時間をかけられない方

3. 和モダン・ジャパニーズガーデン

伝統的な日本庭園の要素を取り入れつつ、現代的な住宅に調和させた設計。石・砂・木・水といった素材を組み合わせることで、内省的な空気感と美的バランスが魅力です。

  • 主な特徴:飛び石、苔、竹垣、石灯籠、枯山水

  • 利点:日常の中に“静けさ”と“季節の移ろい”を取り込める

  • 向いている方:日本文化・和の美意識が好きな方

4. ファミリーガーデン・多機能型庭園

家族の用途に応じて複数の機能をもたせた実用的な庭。BBQスペースや遊具、物干し場、ペット用スペースなどを敷地内で機能的に区分します。

  • 主な特徴:ウッドデッキ、人工芝、オーニング、囲い

  • 利点:生活空間の延長として日常的に活用できる

  • 向いている方:小さな子どもやペットがいる家庭

5. エコ・ローメンテナンスガーデン

手入れの手間を抑えつつ、自然への負荷も少なく抑えた庭。雨水利用や在来植物の活用、照明のLED化など、環境配慮型の設計が特徴です。

  • 主な特徴:透水性舗装、ドライガーデン、砂利敷き、常緑樹中心

  • 利点:維持費が抑えられ、環境負荷が小さい

  • 向いている方:自然との共生を意識する方、忙しい人


庭園デザインの多様性を支える技術と視点

庭の多様化を支えているのは、単なる装飾力ではなく、施工技術・環境知識・空間構成力といった総合的な設計力です。

設計・施工に求められる専門性

  • 植栽の生育環境(陽当たり・風通し・水はけ)への配慮

  • 素材(石、木、土)の経年変化への理解

  • 隣地境界・建築基準法・景観条例への対応

  • 動線と視線のデザイン(出入り・眺め・隠し方)

  • 維持管理性と安全性(特に小さな子どもや高齢者がいる家庭)

現代の外構業者や造園家は、単なる職人ではなく、「空間を生み出すクリエイター」としての役割を果たしています。


庭は“余白”ではなく“暮らしの核”へ

庭は、静かにそこにあるだけで、住まいに安心感を与え、人の感性や生活に寄り添い続けます。

そして現代の庭園は、ますます多様に、個性的に、「住む人の想いをかたちにする空間」として進化しています。
それは、設計者や職人たちの知恵と技術があってこそ生まれるもの。

だからこそ外構工事において、「庭をどうつくるか」は、「どう暮らすか」を考えることと、深くつながっているのです。

 

 

 

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